最近、「アセスメント」について集中して情報を発信しています。
私自身、医療機関でリハビリテーションの業務、
大手就労移行での支援、A型施設での支援等を経験してきましたが、
「アセスメント」は肝中の肝です!
正直、この「アセスメント」がサビ管のみの業務になっていて、ケースカンファレンスで、初めて他のスタッフと現状を共有されるという状態の施設には、危機感すら覚えます。
先ずはアセスメントの基礎の部分である、「尺度」について、理解する必要があります。
【この記事を見る前に、是非こちらの記事(リンク「アセスメントには定量的評価を!」)をご覧んください】
尺度とは?
統計学において、変数(変化する数値や名称など)が持つ性質を分類したものになります。
尺度というと、一般的には、「長さ」という意味と、「基準」という意味が含まれています。
そして、統計学的な尺度というものは、質的変数(名義尺度、順序尺度)、量的変数(間隔尺度、比例尺度)の2分類4種類に区分けされます。
尺度の種類とそれぞれの特徴
名義尺度
質的変数に含まれます。
同じ値であるか、否かを分けるものをいいます。
例)人の名前、性別、障害名など
順序尺度
質的変数に含まれます。
大から小の順序的な関係性があるものいいます。
例)成績表にある「優・良・可・不可」、アセスメント表の「できている・できていない」など
間隔尺度
量的な変数に含まれます。
数値で表すことができますが、0は相対的な位置関係を示すものを言います。
つまり、マイナス表記でも意味があるものになります。
例)温度、幅跳び世界記録に対する今回の記録、貯金、ご利用者様の「覚醒度」など
比例尺度
量的な変数に含まれます。
数値で表すことができ、0は絶対的な位置関係になります。
つまり、マイナス表記はないということです。
例)お米の値段、身長、体重、出席率など
現場への考え方
アセスメントを行うにあたって、
「障害名」や「主治医」などの名義尺度は前提条件です。
その方の能力の変化を捉えるためには、順序尺度以下の尺度を考える必要があります。
このような尺度を残さず、現在の事象を確認しただけで議論に発展する事例がありますが、アセスメント・カンファレンスの意味をなしていないと考えます。
是非、現在のアセスメントシート等を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
さいごに
現場を経験する中で「アセスメント」がもつ意味は、とてつもなく重要と感じています。
支援者は、ご利用者様を経験にそって判断することは大事ですが、どの支援者から見ても同じように判断することができる、信頼性のある基準に従って全体を捉えることも重要です。
この情報が、障がい者の明るい未来を作ることにつながれば、心より嬉しく思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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