就労支援事業で成功するためには、当たり前ですが障害のことを正しく理解する必要があります。
「障害のことは、現場のスタッフが分かっていればいい」
と考えている経営者の方がいらっしゃるようでしたら、残念ながら、マネジメントに苦戦することになります。
理由として、障害を持ってして働くために何が必要か、ノウハウがないケースが多いからです。
就労支援事業所で働くスタッフには、「職業指導員」と「生活支援員」の2つの職種が存在しており、医療・福祉現場が未経験という方でも働くことができます。
経営者は、スタッフが一つの考え方に沿って日々の支援に従事できるよう、
支援方針を掲げて全スタッフと共有する必要があると考えます。
今回、精神障害者とは切り離して考えることができない「薬物療法」について、情報をまとめたいと思います。
ストレス脆弱性仮設とレジリアンスモデル
皆さんは、「精神障害は服薬管理で治る」と考えますか?
多くの方は現場を経験し「精神薬は嫌い」や「精神薬のせいで活動性が落ちる」とネガティブな印象を持っています。
残念ながら、そのような考え方では精神障害者の支援を十分に行えるとは思えません。
なぜなら、精神障害者は服薬をしないことで死ぬからです。
ストレス脆弱性仮設とレジリアンスモデルという考え方があり、
利用者はストレス対応力とレジリアンス(回復力)でバランスをとりながら、
ある一定以上までストレスを受容した場合に精神症状が出現するというものです。
ダムをイメージしてみてください。
一定以上までは水が溜まりますが、それ以上に雨が降った場合には水が溢れてしまいます。
精神薬はダムから水が出ないように医師が処方するものであって、
ダムに水がたまらないようにするものではないのです。
利用者は、一度水が溢れてしまうと、不活動・幻聴・混乱・希死念慮など様々な症状が出現するため、水が溢れないようなストレスコーピングの手法を身につける必要があります。
当然、利用者は素人です。
就労支援事業所の職員がプロフェッショナルなわけですから、適切な支援を行う必要があります。
ストレスコーピング(ストレスに正しく対処する方法)には、
- ストレス耐性をつける習慣
- ストレス要因を正しく把握する方法
の2種類に着目し、支援する必要がありまる。
今回は詳しく記載しませんが、
就労支援事業所では、日中活動の場面だけでなく、生活面のアセスメントも密に実施していく必要があるでしょう。
今後は精神障害の支援方法についても、
制度の高い方法について発信していきます。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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