【知らないと大損】就労支援事業所の職員はなぜフレームワークを学ぶ必要があるのか?
こんにちは!就労支援事業運営.com、管理人のまつやんです。国内で、就労支援事業所の開業・運営支援を行っています。現在、定期的にフレームワークの紹介を行っておりますが、今回は「なぜ就労支援事業所の職員がフレームワークを学ぶ必要があるのか?」についてご説明したいと思います。
フレームワークとは
そもそも、フレームワークとは何でしょうか?一言でいうと「思考整理の見える化」です。人間の思考は短時間で想像以上に回転しています。
例えば、就労移行支援事業で営業活動の効率化について考える場面を想像しましょう。頭の中では様々な思考が巡っています。
- 営業をどうしようか
- 計画相談事業所でまだ行って無いところあるかな
- ってかこれを一人で一旦考えるとか無理じゃね?
- めんどくさくなってきた
- いかんいかん、集中集中
- 例えば、人海戦術でポスティングを進めてみるか
- でも職員のAさんはいやがるだろうなー
- Aさんこわいからなー
- あ、Aさんに渡す資料準備するの忘れてた
・・・
一人で物事を考えると、実は議題に関係がないこともかなり頭に巡っているケースがあります。これは会議の場面ではなおさら強調されます。5人会議に参加しているとして、全員がひとつの議題に集中していることはありえません。(仮に全員集中しているとすれば、話し手のプレゼンスキルが極めて高い状況です)
では、どうすればいいのか?
先ずは自分の考えや、会議の論点・意見をしっかりと見える化する必要があります。紙やホワイトボードに書き出しましょう。注意点として、意見を書き出すことが目的ではありません。また、思考に集中することも目的ではありません。本来の目的は、議題に対して最善の意思決定を行うことにあります。
最善の意思決定を行うために、フレームワークが重要となるのです。
フレームワークを必要とする場面
意思決定を行う場面では、基本的にフレームワークを活用することができます。注意点として、フレームワークはかなりの数があり、大切なのは「今どのフレームワークで論点を分析することが良いのか?」と考えることにあります。闇雲に自分が知っているフレームワークを使えばいいわけではありません。万が一、この点を誤ってしまうと、フレームワークを使用することが目的となってしまい、導き出された意思決定は高いパフォーマンスを発揮してくれません。
では、どうすれば誤ったフレームワークを使わずに済むのか?先ずは議題の性質を見抜くことにあります。先程の「営業活動を効率化する」という議題であれば以下のように性質を分けることができます。
議題の中に考えうる複数の性質を抽出することで、その先ある具体的な対応方法が見えてきます。上がった対応方法に対して、使えるフレームワークを立案することで、議題とアクションのミスマッチを防ぐことができます。
就労支援事業所の経営課題
就労支援事業所では、組織の意思決定に対して、現場が混乱しやすい環境であると言えます。それは以下のような要因が絡み合っているからです。
- 人員基準の要因
- 職員の多様性の要因
- リーダーの性質による要因
人員基準の要因
組織づくりは大変重要で、段階的に人数を増やしていく必要があります。漫画のワンピースでも描かれていますね。しかし、就労支援事業所は最初から人員を満たすため、開業初日からチームを形成することになります。
タックマンモデルという考え方があります。チームづくりの過程で、チームが「形成」されたあと、「混乱」が生じてから「統一」し、「機能」するという考え方です。多数の人員が、最初から統率されたチームを形成することは、そもそも難しい課題であるということです。
職員の多様性の要因
人員基準の要因に加えて、職員の多様性も課題になります。就労支援事業所は、福祉施設としては珍しい位置付けで「介護・福祉」の未経験者が職員として多数働いています。それは、そもそも就労支援事業所の事業概要が「介護・福祉」の提供ではなく、「就労の機会・訓練」の提供であるからです。多様性は、複数の専門性と言い換えられるので、先程のタックマンモデルが助長される要因となります。
リーダーの性質による要因
近年、就労支援事業所の開業コンサルティング・フランチャイズによる開業が増えてきました。市場のニーズに対して供給が増えることは大変素晴らしいことで、今後ますます加速化されることを期待しています。しかし、課題が一つあります。それは、事業所のリーダーの経営能力と福祉能力のバランスです。就労支援事業所は福祉事業であるため、このバランスは極めて重要です。バランスを保たず、事業所組織としての意思決定進めてしまうと、多様な価値観の職員に対して、伝わり方にばらつきが生じます。
経営課題をフレームワークが活用できる
これら3つの要因に共通していることがあります。それは「意思決定が正しく伝わらない」ことです。組織で上がった多様な意見に対して、なぜその結論が導かれたのかがわからなければ、反対派からするとストレスになります。
フレームワークを活用すると、意思決定に際した過程が見える化されます。毎回必ずフレームワークを全員に見せるのではなく、フレームワーク思考になると結論の要約を論理的にプレゼンすることができるのです。
なぜこの結論になったのかが従業員に伝われば、意思決定に統一感が形成されるので、チームとして向く方向が定まることになります。
フレームワークだけでは足りない?論理思考の習慣を構築
当然、フレームワークだけを学べば全てスムーズになるとは限りません。フレームワークと合わせて、論理思考習慣や組織マネジメント論、マーケティング理論など、様々な事象を織り交ぜることが意思決定には重要です。今後ますます学びを加速化させていくなか、会社経営・組織構築から、障害者の就労を高い質で支援できるよう、小さい学びを続けていただければと思います。
まとめ
今回は、なぜフレームワークが有効なのか?について説明させていただきました。効果的な意思決定を導くためにフレームワークは極めて重要です。そして、意思決定は仕事だけでなく人生においても有効です。就労支援事業所の職員様は、障害者を支援したいという高い志を持って仕事されているので、是非人生も豊かにするスキルとして、学びを続けていただければと思います。就労支援事業運営.comでは、全国で就労支援事業所の開業・経営支援を行っております。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。(LINE公式アカウントも開設しました)
最後までご覧いただきありがとうございます。