就労支援事業所の職員が知らないとまずい!目標設定の基本について

フレームワーク紹介

就労支援事業所の職員が知らないとまずい!目標設定の基本について

 こんにちは!就労支援事業運営.com、管理人のまつやんです。国内で、就労支援事業所の開業・経営支援を行っています。今回はフレームワークシリーズです。就労支援事業所の職員が知っていないと大変もったいない目標設定の基本について考えたいと思います。

 「目標設定」は就労支援事業所を経営していく中で頻発する業務であるといえます。障害者の支援はもちろんのこと、賃金・工賃や就職活動、日々の業務においても常に目標を定め、達成状況の可否を確認する必要があります。では、目標を定める際、一体どのような点に注意すればよいのでしょうか?

目標設定のSMARTとは

 目標設定のフレームワークにおいて、「SMART」というものがあります。これは、目標を立案する際に意識されている必要がある5つの要素の頭文字から名付けられたものです。5つの要素は以下の通りです。

  • Specific(具体的)
  • Measurable(測定可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Relevant(関連しているか)
  • Time-bound(期限はあるか)

それぞれの要素を見ていきましょう。

Specific(具体的)

 目標は行動することに意味があります。曖昧な設定では動き出すことができません。そこで、行動化につながる具体性を持って立案する必要があります。具体性を持つためには、他のフレームワークを活用して、「いつ」「どこ」「だれ」「なに」「なぜ」を残しておければ良いでしょう。

Measurable(測定可能)

 目標は必ず数値のように経過が測定できている必要があります。目標は設定するだけでは効果がなく、時間の経過とともに実際はどのような変化があるのか明確にする必要があります。よって、目標と実際の差を測定できる形にしておく必要があるということです。

Achievable(達成可能)

 目標は現実的に到達可能である必要があります。「なぜその目標達成できるのか?」と自問し、立案に至った経緯を説明できるようにしておく必要があります。

Relevant(関連しているか)

 目標は最終的なゴールとして設定されている議題と関連性がある必要があります。全く無関係な目標を設定することはできません。なぜなら、目標は最終的なゴールに向かって、途中にプロットされたマイルストーンだからです。設定した目標を見て、「この目標の先には、ゴールがあるか?」という点を自問する必要があります。

Time-bound(期限はあるか)

 目標には期限が必要です。時間のメリハリがない行動では、得られる成果は期待できません。また、他に優先的なタスクが見えた際に、適切な時間配分を行うことが難しくなります。必ず期限を設定して進めるようにしましょう。

SMARTに実施することのメリット

  • 目標の進捗管理が容易になる
  • 達成の精度が高まる
  • チームでフォローしやすくなる

 SMARTな目標設定を立案する習慣ができると、特にチームとしての運用がスムーズになります。目標は定めることが目的ではなく、また、達成することが目的でもありません。未来を予測して、高い仮設思考のもと立案した内容が「実際はどこまで機能したのか?」確認するものです。加えて、目標と実際の差を考察し、次の目標につなげて行く必要があります。最初から高い精度の目標を立案することは難しいですが、SMARTの習慣を構築することで、目標立案力が高まることになります。

まとめ

 目標設定は、就労支援事業に関わらず、いついかなる場面でも設定する能力が求められます。しかし、飾りとなっている目標も多いのでは無いでしょうか?山を登る場面で、万が一目標設定がしっかりできていないと命を落とすことになります。それだけ、具体的な目標は重要です。SMARTな目標設定は、慣れてくると習慣的に立案できるようになります。しかし、最初のうちは紙やパソコンに打ち出して全体を客観的に見つめると、習得が早くなるかと思います。是非試していただければと思います。就労支援事業運営.comでは、全国でフレームワークを活用した職員研修・就労移行支援事業所のプログラム立案のサポートを行っております。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

 最後までご覧いただきありがとうございます。