就労継続支援でも活用できるアンゾフの成長マトリクスとは
こんにちは!就労支援事業運営.com、管理人のまつやんです。国内で、就労支援事業所の開業・経営支援を行っています。今回は就労継続支援でも活用できるアンゾフの成長マトリクスについてご紹介いたします。
就労継続支援でも活用できるアンゾフの成長マトリクスとは
「市場」と「製品」の2つのサービスで4つに分類して考えるマトリクスです。自社が抱えている事業の方向性をマクロに捉えることができます。
就労継続支援事業所では、闇雲に仕事や作業を受注するわけでなく、自社製品と提供する顧客の関係性を考えた上で成長性を判断し、必要に応じて他の製品・サービスにトライすることを考える必要があります。
アンゾフの成長マトリクスの活用場面
- 事業の方針を考えるとき
- 新規事業を考えるとき
事業やサービスを実施していれば、常に方向性を問われます。市場の変化に対して、自社製品の強み・弱みがどのように適応できるのか仮設を立てた上で、アンゾフの成長マトリクスに落とし混む必要があります。
アンゾフの成長マトリクスの進め方
他のフレームワークと合わせて活用する必要があります。このマトリクス自体は、大枠の概念を示したものであり、分析ツールではありません。自社の事業の方向性を考える場面で、いきなりこのマトリクスから着手すると、中身のないただの個別解釈で終わってしまいます。以下は、記事の筆者が実施している手順です。
- 外部要因を分析する(PEST、ファイブフォース)
- 自社を分析する(バリューチェーン、コア・コンピタンス分析)
- 自社の事業が外部変化に対応できるものか考える
- 方針を決める
- 方針が基本戦略として的を得ているかアンゾフの成長マトリクスで決める
アンゾフの成長マトリクスは事業方針に対するアクションプランとして原理原則を大きく逸脱していないかを考える際に活用しています。
それぞれの進め方には注意が必要
アンゾフの成長マトリクスの中でも、最もコストを要すのが多角化(新市場×新製品)になります。市場の分析と新製品の開発の両方に人員を必要とします。
市場浸透(既存市場×既存製品)を選択した場合、実施するアクションの方針は市場のシェアを獲得することになります。この場合、競合の中でも大手の存在は注意が必要です。大手企業は、既に獲得している市場シェアにより生産工程の効率化を実現しています。コストを下げることで、他者に対して価格競争を仕掛けることができます。よっぽど独自の製品を開発しない限り、経営資源の少ない就労継続支援事業所では選択できません。
よって、就労継続支援事業所に求められる考え方は、新製品開発(既存市場×新製品)か新市場開拓(新市場×既存製品)となります。
活用するメリット
- 自社事業の基本方針を素早く捉えることができる
- 市場や競合、自社の分析結果を踏まえて的を得た方針を立案することができる
- 非合理な経営判断を避けることができる
マトリクス内の各領域の特性を把握した上で、自社が活用できる経営資源を踏まえ基本戦略を立案する必要があります。大枠の考え方として知っておくと、常に変化する市場環境の中で素早い経営判断が実施できます。
まとめ
現在の新型コロナウイルスの影響により、市場環境は大きな変化を遂げています。就労支援事業所においても在宅支援が積極的に活用できるようになったことを受け、提供サービスや実施作業の見直しが迫られているかもしれません。もし、多角化を目指す場合には、コロナ関連助成金を活用することが可能で、2021年は目玉施策と言われている事業再構築補助金なども対象になります。就労支援事業所で、積極的な設備投資を実施するチャンスですので、是非活用を検討していただければと思います。(事業再構築補助金を活用したい場合は、専門家をご紹介可能です。お問い合わせください。)就労支援事業運営.comは、全国で就労支援事業所の開業・経営支援を行っております。興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
LINEで無料相談を実施する
LINE相談は福祉スタッフの皆さんとの出会いの場と位置付けております。生きた現場課題に触れることが、情報発信に重要と考えておりますので、是非お気軽にご活用いただければ幸いです。