就労支援事業所の開業ステップ4_検討エリアの市区町村窓口に相談する

就労支援事業所開業マニュアル

就労支援事業所の開業ステップ4_検討エリアの市区町村窓口に相談する

 こんにちは!就労支援事業運営.com管理者です!

 就労支援事業を実施する場合、市区町村の福祉担当窓口にヒアリングを行うことは大切です。市区町村は、障害者に対する福祉サービスを提供する意思となる「支給決定」を担当する窓口です。地域の福祉ニーズや、地域の障害者実態を深く理解している窓口であるといえます。今回は、就労支援事業を開業するにあたり大切な市区町村へのヒアリングについて、効果的に進める方法をお伝えします。

市区町村の相談を行う前、就労支援事業開業の目的・理由やエリアの課題をしっかりと整理しておきましょう。

市区町村の担当窓口に相談する目的

  • 地域の就労系サービスに関するニーズを調査する
  • 地域の福祉サービスにおける供給状況を確認する
  • 検討している事業コンセプトが地域に受け入れられそうか確認する

市区町村から確認するべき情報

3つの大きなトピックで考えていくことが望ましいと考えています。

  1. 地域の障害者について
  2. 地域の就労系サービスについて
  3. 自社のコンセプトについて

地域の障害者について

 市区町村は、支給決定の業務により、地域に在住する障害者が就労系サービスを活用する実態について把握しています。例えば、障害者本人は「就労移行支援を活用して事務の仕事に就きたい」と考えている中、事務仕事に関するスキルを学べる就労移行が無いことから、他の地域に通っているなどの具体的な事例を伺うことができます。市区町村は市が発表する障害福祉計画を基に、市内の大枠となる福祉政策を定めています。この福祉政策がマクロに捉えた地域の福祉課題であるなか、ミクロに考える障害者実態については、窓口でのヒアリングが効果的でしょう。

地域の就労系サービス課題について

 市区町村は、地域の就労支援事業所とも関りがあります。各事業所の強みや弱みを把握したうえで、障害者のニーズを踏まえた課題のイメージを持っていると思います。例えば、交通機関が発達していない地域であれば、就労支援事業所を活用したいのに、アクセスができずあきらめている層が一定数いるなど具体的な地域課題を知るきっかけになるかもしれません。

自社のコンセプトについて

 自社が考えている就労支援事業所のコンセプトについてしっかりと伝えてみましょう。市区町村の担当者が、自社のコンセプトをイメージしたうえで、感想をいただけるかもしれません。その際、具体的な事業所のイメージを伝えられれば開業後の成功確度は高まるきっかけになるでしょう。間違っても、コンセプトが何も決まっていない状況で、検討しているサービス種別(移行/A型/B型)だけ伝えることは避けましょう。ヒアリングをもって、自社の計画を見直すきっかけにしていきましょう。

就労支援事業所の開業相談を担当する窓口は?

 一般的には「障害福祉課」が担当します。規模によってはさらに複数の係に分かれていることもあります。課の呼び方は、市区町村によって「障がい福祉課」や「障害者支援課」など変わることもあります。

 アポイントを取る際には、市区町村の代表番号にかけて、「地域で障害福祉サービスの開業を検討している。担当の窓口と意見交換したい。」とお伝えいただければと思います。

市区町村障害福祉課の役割

  • 地域内在住の障害者が希望する福祉サービスの支給決定
  • 支給決定した福祉サービスの効果判定

事前にヒアリングするメリット

  • 地域のニーズを把握したうえで事業所の開業を準備を行うことができる
  • 実態を踏まえ事業成功の確度を確認できる

留意点

  • 面談記録を残すこと
  • 障害福計画を確認すること
  • ニーズに関する仮説を踏まえて意見交換すること
  • 開業理由やコンセプトを明確にしたうえで意見交換すること
  • ヒアリングによりその地域での開業を断念する結果になる可能性があること

 指定申請の準備を進める中、事業所指定の権限を持つ機関(県庁や一部の中核市、政令指定都市)で、開業を検討する市区町村との面談記録が必要になる可能性があります。この工程で実施した記録は、必ず残していただければ効率的に進めることができます。

 ヒアリングを実施すると、既にその市区町村では、就労系サービスを増やさないという方針を知る可能性があります。つまり開業できないという結論です。障害福祉計画を見ることで、地域の事業所数に関する意向を知ることができるので、必ず確認するようにしましょう。

まとめ

 就労支援事業所を開業・運営するにあたり、市区町村とのやり取りは避けることができません。スムーズな開業と安定した運営を進めるためにも大切なステップとなります。事前に取れる情報と、面談でないと得られない情報を分け、効果的なヒアリングを実施いただければと思います。

 市区町村の対応や、就労支援事業所の開業に関するコーディネートサポートを行っております。興味のある方はお問合せください。最後までご覧いただきありがとうございます。