心理学を学ぶことは、医療・福祉現場で、精神障害者や発達障害者の支援を行う上でとても重要です。
ストレスとは?
精神障害と薬物療法の記事でも紹介しましたが、
精神疾患者は、日頃のストレスなどが蓄積され、ある一定ラインを超えたときに「症状」として出現するという考え方があります。(ストレス脆弱性仮設とレジリアンスモデル)
この症状が、「病的」になると日常生活や社会活動にも影響を及ぼし、精神科・心療内科のクリニックから薬をもらい、コントロールすることになります。
精神障害を持ちながら、自立した日常生活を送るには、
- 正しい服薬管理により病状をコントロールする
- ストレスの発生要因を正しく理解し対策をとる
上記のような考え方が必要です。
1.の場合には、主治医としっかり情報を共有し、自分自身で目的を明確にした上で服薬管理を行います。
2.の場合には、どういった要因にストレスが発生しやすいのか、見つけていく必要があります。
どちらも、障がい者自身が一人で解決できる問題ではありません。
就労支援事業所の職員は、利用者を正しくアセスメントし、計画的に改善を図っていく必要があります。
なぜ心理学が必要か?
心理学は「心と行動」の学問です。
多様化する現代社会でも、人の思考や行動にはパターンがあるのではないか?という点について、長い年月をかけて研究者が見つけてきた考えがあります。
福祉事業所のスタッフは、障がい者に対して支援を行う立場にあります。
人について知り、経験則ではない根拠に基づいた支援を行う義務があります。
学問として個人の全体像や行動パターンを捉えることができれば、
それらの特性を阻害する要因が「ストレス」になることがわかります。
つまり、「何がストレス要因」であるのか仮設を立てることができます。
現場への活かし方
以下のポイントで職場に反映させることで、施設の出席率・一般就職後の定着率等によい効果を与えることができます。
- 利用者用のアセスメントシートに反映
- 現場スタッフ研修に導入
利用者のアセスメントシートに、心理学で使用されている指標を活用することをおすすめします。心理学で使用されているものは、評価基準が定まっており、利用者のフィジカル、メンタル状況を定量的にアセスメントすることができます。
また、利用者アセスメントに加える場合には、現場スタッフへの周知も必要です。
月に1日、定期勉強会の場を用意し、使用するアセスメント方法を共有します。
就労支援事業所では、福祉・医療の現場を経験したことが無いスタッフも多く所属します。
利用者支援のクオリティを担保するためには、先ずはきっかけとなる時間枠を確保することが重要です。
今後、私が実際に就労支援事業所の現場で活用した心理学のコンテンツも定期的に発信していきます。
是非、内容が良いと思った際に、施設での勉強会などに活用いただければと思います。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
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