【研修】「統合失調症」について確認する
こんにちは!就労支援事業運営.com、管理人のまつやん(@kanematsu_redef)です。国内で、就労支援事業所の開業・経営支援を行っています。近年、障害者総合支援法の制度変更の傾向により、職員の資質向上や事業所としての福祉貢献度が事業所評価に直結するようになりました。「研修」シリーズでは、障害者と接する支援者が知っておく必要がある障害者に関する知識を発信していきます。
本記事は誰に向けて書いている?
- 障害者と関わった経験が少ない方
- 「解離性障害」について知識を深めたい方
- 医療と福祉の連携に重要性を感じている方
今回は、「統合失調症」について考えていきたいと思います。かつては、「精神分裂病」と表現されていたこの障害。症状にはどのような特徴があるのでしょうか。特に重要なのは早期発見と早期治療です。そのためには他者の協力が必要不可欠であるため、就労支援事業所の現場に活かせるよう、基本を学びましょう。
統合失調症とは
統合失調症は、思考がまとまりづらくなる病気です。思考がまとまらないことで、日常生活や対人関係に影響が出てきます。思考がまとまらない状況には、普段見られない症状が現れる「陽性症状」と普段見られるはずの症状が消失する「陰性症状」の2つの種類があります。
発症の原因はまだまだ分かっていません。統合失調症になりやすい要因が複合し、ライフイベント(結婚、就職、パートナーとの分かれなど)などで過度なストレス反応が加わることがきっかけとなり、発症することがあると言われています。
国内では、約80万人の発症者がいます。意外にも100人に1人は統合失調症を発症すると言われており、実は身近な病気であると言えます。
統合失調症の症状
陽性症状と陰性症状の特徴は以下のとおりです。
●陽性症状
「妄想」「幻覚」「支離滅裂な会話」など
●陰性症状
「感情の平坦化」「意欲低下」など
この症状は本人でも気が付きにくく、普段関わっている他者の方が発見しやすいと言えます。加えて、治療は早期に実施することが予後にとって大切です。周囲のサポートとしては、症状の発見と受診の促しまで一貫する必要があります。
治療方法
薬物療法と作業療法、心理社会的な治療を中心に実施します。特に統合失調症は発症から時間の経過により症状の程度が変わるため、治療選択も変わります。
薬物療法では、「抗精神病薬」が使用されます。薬物を利用することで症状が寛解することはよくありますが、完治するには時間がかかります。抗精神病薬や、症状が軽減しても長期的に服用し続けることで再発を予防することができます。利用者自身で自己中断等しないよう、留意する必要があります。
統合失調症の経過
統合失調症は発症から回復までの家庭で4つの段階に分かれています。それぞれを見ていきましょう。
[前兆期]発症前のサインが見られる時期
様々な初期症状が見られる時期です。緊張しやすいことや睡眠障害、刺激に敏感になるなど、人それぞれで症状は異なります。
[急性期]陽性症状が目立つ時期
不安や緊張から、幻覚、興奮、妄想というような明らかな異常所見が見られます。普段見られない症状のため、周囲の人がその異変に気がつくことがあります。薬物療法等で症状の抑制を目指します。
[休息期]陰性症状が目立つ時期
急性期を経て、無気力などが特徴の陰性症状の時期になります。不安定な時期であることは変わりなく、ちょっとした刺激で急性期に戻ってしまうことがあります。
[回復期]症状が徐々に回復する時期
症状が徐々に収まり、陰性症状から脱していきます。しかし、認知機能障害が現れることがあり、日常生活への影響が出現することがあります。
就労支援事業所での考え方
統合失調症は、周囲の人が早期に気がつくことで予後に大きく関わります。そのため、就労支援事業所の職員は以下に示すような統合失調症のサインを見逃さないように注意が必要です。
●陽性症状のサイン
- いつもより緊張している
- 被害妄想が強い
- 独り言が多い
- 不気味な笑い方(ニヤニヤする)など
- 「誰かに命令されている」という
- 話が支離滅裂になる
●陰性症状のサイン
- 趣味に関心を示さなくなる
- 引きこもる
- 入浴などしなくなり不潔
- 他者の理解でできなくなる
これらの症状は発達障害や他の精神障害のサインとも類似しています。しかし、統合失調症の場合は、以前の本人と比較しての変化を捉えるため、少しでも違和感があれば本人の主治医等と情報共有することが望ましいと言えます。症状が安定している時期であっても、ちょっとした刺激により再び症状が悪化するなどの特徴があります。全職員、陽性症状と陰性症状のサインを理解するように努めましょう。
まとめ
統合失調症は、映画で取り上げられるなど、知名度の高い病気です。「珍しい病気」というイメージがありますが、私達が思っている以上に身近な病気であると言えます。就労支援事業所に関わっていれば、直接診断されているケースもあれば、他の病気であった障害者が統合失調症を併発することも十分にありえます。普段の関わりの中で、少しでも異変に気がついたら主治医と相談する体制を構築する必要があります。繰り返しになりますが、早期発見が極めて重要です。職員間で情報を共有し、異変に気がつけるような工夫を行っていただければと思います。
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