嫌われる勇気を紹介いたします。
この本を要約し、事業所のスタッフ全員と共有しました。また、実際に就労移行支援での訓練プログラムの一環で、グループワークにも取り入れました。
嫌われる勇気を読んで頂くことで、世界や人生の見え方が大きく変わることをお約束いたします。
障がい者と就労支援施設にオススメの「嫌われる勇気」詳細
タイトル | 嫌われる勇気 自己啓発の源流 「アドラー」の教え |
著者 | 岸見一郎、古賀史健 |
ページ数 | 294ページ |
出版社 | ダイヤモンド社 |
定価 | 1,650円 |
出版日 | 2013年12月12日 |
障がい者と就労支援施設にオススメの「嫌われる勇気」の評点
人生感 | ★★★★☆ |
マネジメント | ★★★★★ |
マインドセット | ★★☆☆☆ |
経営効果 | ★★★★☆ |
障がい者と就労支援施設にオススメの「嫌われる勇気」を読んで欲しい人
- 会社の上司や部下に恵まれないと感じる人
- 自分の正確や障がいでは働くことができないと感じている人
- 経営者の経営方針に納得できないという人
障がい者と就労支援施設にオススメの「嫌われる勇気」から期待できる効果
- 他人の愚痴をこぼさなくなる
- 自分が、今できる1歩を考えるようになる
- 人生に行き詰まっている友人や部下、上司に対しても適切なアドバイスができるようになる
障がい者と就労支援施設にオススメの「嫌われる勇気」の要点
嫌われる勇気は、現在168万部突破のベストセラーで、韓国で100万部、台湾で30万部を突破する大ベストセラーとなっています。
嫌われる勇気は、タイトルに書いてあるように、アドラー心理学について記載されております。内容は、青年と哲人の物語形式で進められており、大変わかりやすくまとめられています。
そもそも、アドラー心理学を提唱したアドラーは、もとはフロイトとともに研究を行っていた心理学者です。フロイトは、人間の心理状態は、そのものが経験した過去の事象に依存して変化するという「原因論」を提唱していました。
しかし、アドラーの学説はフロイトとは大きく異なり、人の心理状況はそのものが本質的に満たしたい目的に沿って変化する「目的論」を提唱しました。
私達の普段の生活や、知人との会話を思い浮かべてください。「~だから・・・」という様な会話は、かなり多くの場面で出てきませんか?
例えば、就労支援事業所のスタッフであれば、
1)「社長は就労支援の現場を見ていないから、現場に対して変な指示を出す」
2)「月末は請求業務で忙しいから、ケース会議の時間が取れない」
ご利用者(障がい者)自身であれば、
3)「〇〇の薬を飲んでいるから、副作用で日中眠くなる」
4)「私は集中力がないから講座内容を覚えられない」
といったような、「今の結果」は「過去が原因」という考え方です。
これらの考え方は、フロイト派が提唱した原因論を主軸とした考えになります。
アドラーは全く逆の視点です。
上記4つの原因論は、目的論ではこの様な解釈となります。
1) 「社長は就労支援の現場を見ていないから、現場に対して変な指示を出す」
→普段の仕事は忙しく他の仕事はしたくない。社長からの指示は「変な指示である」と捉えよう!
2)「 月末は請求業務で忙しいから、ケース会議の時間が取れない」
→ケース会議はやりたくないから、月末に業務をためておいて後伸ばしにしよう!
3)「○○の 薬を飲んでいるから、副作用で日中眠くなる」
→訓練をサボりたいから○○の薬を飲み続ける。
4) 「私は集中力がないから講座内容を覚えられない」
→講座を覚えなければ、まだこの楽な授業を受けていられるから、集中力をなくそう!
というようなイメージです。
おそらく、納得いかないと感じる言い回しもあったのではないでしょうか?
確かに、今までの常識ではなかなか理解しがたい概念ですが、この思考が習慣に成ると、現在の思わしくない事態に対して、不毛な言い訳や愚痴がなくなり、次の一手のスピードが格段に向上します。
嫌われる勇気に記載している目的論の話を読み解いて行くと、前回紹介した「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」に記載されている第1の習慣「主体的である」とつながるところがあります。
嫌われる勇気では、この目的論の話以外に、「すべての悩みは対人関係から来ている」や、「課題を分離し、他人の課題に介入しない」、「自己受容」など、大変多くの学びにつながる情報が記載されています。
就労支援の現場や、就労支援に通所するご利用者様(障がい者)との面談などでは、かなり原因論的な解釈を目にすることがあります。(ほぼ全てと言っても過言ではありません)
嫌われる勇気をスタッフ研修や、グループディスカッションの演題、読書感想文の課題等にしていただければ、就労支援事業所の運営にプラスの効果が出ることがほぼ間違いないと思います。
是非、手にとっていただければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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