就労支援事業業界の課題を考えてみる

お知らせ

 こんにちは!就労支援事業運営.com、管理人のまつやんです。国内で障害福祉サービス事業の開業・運営サポートを行っております。

 今回は、いつも記事をご覧いただいている皆様と「業界課題」について考えていきたいと思います。

 現在、当サイトは合同会社ReDefの管理下で運用されています。投稿は、管理者まつやんが一人で実施していますが、今後管理会社の人員の増員、またパートナー士業様、事業所様と連携した投稿体制を検討しています。

 情報発信の目的は、障害福祉サービスを取り巻く現場環境を少しでも良いものにするためです。「これから障害福祉サービス事業に関わる」「普段勉強する時間がなかなか取れない」「就労支援事業や福祉全般に関する最新情報に敏感になりたい」という方でも、鮮度の高い新しい情報を届けることで、現場の障害者に対して質の高い支援に繋がるものと考えています。

情報発信の背景

 昨今、就労支援業界全体を取り巻く環境が大きく変わってきました。以前までは、「就労支援事業は許認可さえ取得できれば収益があがる」と言われ、異業種が多数の事業者が参入してきました。しかし、現在は異なります。就労支援事業所を経営するにあたり、「就労系サービスとしての実績」が強く問われてきています。

就労系サービス実績とは

 一言でいうと「一般就職と就職後の定着実績」です。今までは、就労移行支援事業所のみに問われていた課題ですが、近年は就労継続支援事業所にとっても、重要な経営指標になってきました。

 厚労省から、「障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会報告書」が発表されています。様々な議論が展開されている中、サービス種別に関わらず「一般就職への移行実績の必要性」について追求され、その具体的な方法として、「支援員の有資格者割合を増やす必要性」などの仮説が提唱されています。

デジタル推進の運び

 障害者総合支援法やSDGsなど、社会的、政治的な背景に加えて、やはり見過ごせないこととしては技術的変化です。就労支援事業所の支援員として障害者と向き合う実務に励んできた方のなかには、テクノロジーを駆使した現場課題の解決が苦手という方も多いのでは無いでしょうか?本来、テクノロジーの進化は、デジタルの得意・不得意に関係なく、誰もが効率的に課題を解決できることが強みのはずです。そのためには、「テクノロジーが苦手でもこんなに作業が効率化された」「利用者と向き合う時間がこんなに増えた」というような成功事例を収集していく必要があります。

福祉事業はボランティアなのか

 絶対に見過ごしてはいけないこと。それは、福祉事業に関わる職員の中には、未だに「時間をかけることこそ支援」「障害者のことを思えばサービス残業は当たり前」というような、固定観念にとらわれている方も少なくありません。「人生100年時代」と言われる中、仕事と私生活の切り分けや、私生活の可処分時間を有効に活用した経済的な働きかけは、個人が「自身の課題」として、しっかり向き合う必要性が高まっています。結果的に生まれる多様な視点を持って、日々の福祉業務を実施することで、真に多様な視点を持った支援を提供できると考えています。

今必要なこと

 これらの社会的、政治的、経済的、技術的な環境変化を捉えると、打ち手は以下と考えています。

  • 職員が体系的に整備された学問を学べる環境を整備すること
  • 最新の情報を収集できる環境を整備すること
  • 新技術の活用による成功体験を積極的に共有すること

 就労支援事業運営.comは管理会社の合同会社ReDefとの連携体制を踏まえ、当課題に向き合って行きたいと思います。まずは、現在続けている情報発信を続ける中、業界を取り巻く環境変化を皆様とシェアしていきます。加えて、日々コメントやご質問をいただく皆様の中には、広い視点で現場業務を行っている方も大変多いです。当方とコメント者の一方的なやり取りに終始せず、積極的に交流環境を整備していきたいと思っています。

 交流環境といっても、有料のオンラインサロンのようなコミュニティは想定していません。福祉に関わる皆様が評価されるのは、情報を発信することではなく、正しく利用者に還元できたときであると考えています。

 情報発信の体制は日々見直しておりますので、改めてご報告させていただければ幸いです。本日も最後までご覧いただき、ありがとうございます。